marco’s MLB blog

ファンタジーベースボールの解説など。MLBにまつわる雑学をピックアップします。

リーグ形式(Roto、H2H)について

ファンタジーベースボールは、スコアのつけ方で2種類のリーグに分かれます。ここでは、それぞれのリーグ形式(Roto、H2H)を紹介します。少し長くなりますがご容赦下さい。

Rotoリーグ(Rotisserie)

 年間の個人成績を各チームごとに合計して、順位を決めるタイプのリーグです。

スケジュール

 Rotoリーグは、年間成績の合計で順位を競います。レギュラーシーズンの開幕から、最終162試合目までの期間が対象です。(タイブレーカーを含む場合もあります。)

使用する成績

 最もよく使われる成績は、「5x5」と呼ばれるものです。野手は、R(得点)、HR本塁打)、RBI(打点)、SB(盗塁)、AVG(打率)の5種類、投手は、W(勝利数)、SV(セーブ)、SO奪三振)、ERA防御率)、WHIP(1イニングあたり被安打+与四球)の5種類を使用し、あわせて10カテゴリのチーム成績を競います。

 AVG、ERA、WHIPはチーム全体で計算しますので、打席数や投球回が多い選手の成績が大きく反映されます。

 リーグによっては、野手にOPS出塁率長打率)、投手にH(ホールド)を含めて12カテゴリとすることもあります。自作のリーグなら、その他多数のスタッツから自由に使用する成績を選ぶことが出来ます。

順位の決め方

 それぞれのカテゴリで、リーグ内の順位に応じてポイントが与えられます。例えば12チームのリーグなら各カテゴリの1位に12点、2位に11点が入り、最下位は1点です。

 これらのポイントの全カテゴリ合計が、チームの得点となります。10個のカテゴリ全てで1位なら120ポイントですが、だいたい、優勝チームは90~100ポイント台と思います。

試合数制限

 Rotoリーグは、特定ポジションの偏りを無くすため、野手の出場試合数や投手のイニング数に上限を設定している場合があります。これらの上限の中で、いかにうまく成績を上げるかも戦略となります。参考として、YahooとESPNの標準設定は以下の通りです。

 Yahoo・・・野手:1ポジションあたり162試合 投手:チーム全体で1,400イニング
 ESPN・・・野手:制限なし 投手:チーム全体で200先発(リリーフは制限なし)

H2Hリーグ(Head-to-Head)

 1週間ごとに期間を区切って、他のチームと順番に対戦していき、勝敗数で順位を決めるタイプのリーグです。

スケジュール

 H2Hリーグは、「レギュラーシーズン(Regular Season)」と「プレーオフ(Playoff)」の2つの期間に分かれています。実際のMLBは1シーズンが約6ヶ月で、25週間前後となりますが、そのうち21週目ぐらいまでをH2Hリーグのレギュラーシーズンと定めています。

 レギュラーシーズンで成績上位の4~6チームがプレーオフに進出し、最後の2~4週間はトーナメント方式で対戦相手とスコアを競い、優勝チームを決定します。

スコアのつけ方・・・H2H Standardの場合

 H2Hリーグは、スコアのつけ方で大きく3種類に分かれます。

 まず、Yahooでは「H2H Standard」、ESPNでは「H2H Each Category」と呼ばれている、最も一般的なH2Hリーグについて説明します。

 使用する成績は、Rotoの5x5カテゴリと同じ、野手5項目(R・HR・RBI・SB・AVG)、投手5項目(W・SV・SO・ERA・WHIP)の10項目です。1週間が終わった時点でチーム成績を合計し、10種類のカテゴリを対戦相手と比較して勝ち負けをカウントします。(例えば、7項目で勝利して7-3とします。)

 この1週間ごとの勝敗ポイントを合計して、年間順位を決めます。つまり、上の例だと1週間で勝ちが7ポイント増えて、負けが3ポイント増えたことになります。引き分けのカテゴリがあった場合は、引き分けを1ポイントとしてカウントします。

スコアのつけ方・・・H2H One-Winの場合

 Yahooでは「H2H One-Win」、ESPNでは「H2H Most Category」と呼ばれているタイプです。

 成績のつけ方は(1)と同じですが、1週間が終わり成績で7勝3敗だった場合に、単純に勝利数として「1」のみが加算される方式です。たとえ10勝0敗でも、6勝4敗でも同じ1勝扱いになります。

 最終的に、レギュラーシーズンの20数週間に何勝したかでプレーオフ進出チームが決まります。

スコアのつけ方・・・H2H Pointsの場合

 Yahoo、ESPNともに「H2H Points」と呼ばれているタイプです。

 野手・投手の各成績に応じて決められたポイントが加算され、対戦相手と1週間の合計ポイントを争い、多い方のチームに1勝がカウントされる方式です。

 ポイント配分の一例を以下に示します。その他、野手の三振をバッドスコアとしてマイナスにカウントしたり、サイクルヒットノーヒットノーランに高得点をつけるリーグもあります。5x5の選手成績で争うリーグに比べて、現実の野球に近い感覚で楽しめることが利点と言われています。

野手の成績 ポイント 投手の成績 ポイント
安打 1点 勝利 8点
二塁打 2点 セーブ 8点
三塁打 3点 投球回(1イニング) 2点
本塁打 4点 奪三振 1点
得点 1点 自責点 -1点
打点 1点 被安打 -0.25点
盗塁 3点 与四球 -0.25点

まとめ

 どちらのスコア形式でも、選手成績の基本は5x5です。Rotoの方が初心者向けという意見もあれば、H2Hの方が親しみやすいという意見もあります。自分の好きなタイプのリーグを選んで参加しましょう。


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